コンテンツの育て方 コンテンツ文化論

ジャーナリストを誰が食わせるのか?

経済学者の池田信夫氏が、こんなことをブログに書いていた。

池田信夫blog part2「新聞・テレビ 勝者なき消耗戦

(…)地方民放と地方紙は確実に整理統合されるだろう。今年7月のアナログ停波は、集団自殺の始まりだ。(…)

古いものが消えてゆくのはしょうがない。問題は新しいものが出てこないことだ。今の新聞・テレビをいくら「スリム化」してもだめだ。新しいメディアは、独 自の情報をもつ個人がインフラをもたないで自分のブランドで勝負するクラウド型になるだろう。優秀なジャーナリストが今のメディアを早めに見切って、個人 メディアを立ち上げるしかないと思う。

やはり、そうなのだろうか。

今のジャーナリストの多くは、メディア企業の社員か、そこから仕事をもらっているフリーランスということになる。今後メディア企業が凋落していけば、当然フリーランスを切って、社員をリストラすることになるだろう。

そうして、多くのジャーナリストが発表メディアを失い、同時に収入も失うことになる。
池田氏は個人メディアを立ち上げろ、と言っているが、これは極めて茨の道でもある。

収入を得なくてもいいのであれば、メディアを作ることは以前に比べて飛躍的に簡単になった。何よりも、技術的な問題はほとんど解決する必要がなくなった。
YouTubeであれ、Ustreamであれ、あるいはブログであれ、無料で良質なコンテンツ配信手段はある。

しかし、個人でメディアをつくって、それを安定的に運営し、それによって生計を立てていくことはまた全然違う話だ。
取材活動もし、執筆や編集もし、それを宣伝して読者・視聴者を得て、それらの人々からお金を得ていくことは、非常に大変だと思う。

大変だけれども、そういうことをやっている人はいる。

ジャーナリストの田中龍作氏は、自身のサイトにこう記している。

田中龍作ジャーナル、右サイドに掲げられた文章より

田中は主寄稿先のネット新聞社が倒産し路頭に迷っていましたが、幸いにして2010年6月から読者の皆様に支えて頂くようになりました。「貧困」「検察」「小沢叩き」などの問題ではフリーのそれもネット記者として、ご支援に恥じない報道ができたと思っております。

2011年も田中龍作に取材・執筆を続けさせて下さい。これまで通り毎月の会計報告は怠りません。1円からでも10円からでも結構です。どうか支えて下さい。何卒宜しくお願い致します。

悲壮な告白である。

ジャーナリズムもコンテンツのひとつと考えれば、クリエーターと立場は共通だ。

個人的なメディアを収益ベースに乗せ、コンテンツ発信者の収入を支えるメディア・プラットホームの成立が必要なのではないだろうか?

-コンテンツの育て方, コンテンツ文化論
-,