コンテンツ評論 テレビ番組評

「トイレの神様」(毎日放送ドラマ)をみた

ドラマ「トイレの神様」

昨年大ヒットした植村花菜の歌「トイレの神様」をフィーチャーした単発ドラマ。
なんでも歌のヒットの後、同名の書籍を出版しており、それが原作となっているらしい。

植村花菜自身の生い立ちと、歌詞でも扱われている祖母との思い出を描いたドラマということになる。主人公を演じるのは、幼少期が芦田愛菜、高校生以降が北乃きい。

やはり、芦田愛菜の演技がすごい。6歳の子役にこれだけの演技ができていいのか、と思うほど、表現力を感じる。

関西弁でしゃべっているところをはじめてみたが、彼女は

仕事のたびに現在在住している兵庫と東京を新幹線で往復している。なお、普段は関西弁で喋るそうだが、新横浜を過ぎると関西弁を一切喋らなくなり、標準語で会話するという(Wikipediaより)

という関西弁ネイティブだから、むしろ自然だ。

そのためか、成長後北乃きいに切り替わると、ややドラマに明るさが失われたような気がした。
別に北乃の演技が悪いわけではないのだが。

もうひとつは、そのあたりから「家族のドラマ」の色が濃くなってきて、花菜と祖母の関係というより、夏川結衣演じる母親や兄姉との確執が描かれるようになってきたということもある。

歌詞の中では

少し大人になった私は
おばあちゃんとぶつかった
家族ともうまくやれなくて
居場所がなくなった

休みの日も家に帰らず
彼氏と遊んだりした
五目並べも鴨なんばも
二人の間から消えてった

と歌われている。成長した花菜は祖母とのコミュニケーションをうまくとれず、反抗したまま上京した、それが後悔になっている。このあたりにこの歌の「泣ける」要素があるのだろう。

ドラマの中では、この時期がむしろ、母親の家出による家族崩壊というエピソードで占められ、祖母と本格的にぶつかることなく上京したように描かれている。
原作に描かれた事実はそうなのかもしれないが、多くの人は歌しか知らないのだから、むしろ祖母との衝突を描いたほうがストレートだったのではないだろうか。

このあたり、製作者側が「家族の物語にしたい」と欲張ってしまったのではないか、という気がする。

祖母を演じるのは岩下志麻。さすが大女優という演技で、凛としたお祖母ちゃんを演じている。ただ、もう少し普通のお祖母ちゃんのほうが、このストーリーには似つかわしかったのではないかと思った。

仕事のたびに現在在住している兵庫東京新幹線で往復している。なお、普段は関西弁で喋るそうだが、新横浜を過ぎると関西弁を一切喋らなくなり、標準語で会話するという。

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