映画・DVD評(邦画)

「ALWAYS~三丁目の夕日」をみた

2010/12/28

心地よく作り物めいた世界。

劇場でみた時あれほど現実感を帯びていた昭和33年の世界が、ブラウン管でみたらこんなにも作り物めいてしまうとは思っていなかった。スクリーンだけでなく、さまざまな画面で見られるという今の映画の限界といってもいいだろうか。いずれ、テレビ放映もされるだろうから、その時どう見えるかが楽しみではある。

この映画、このブログでもっともトラバやコメントをいただいた作品でもある。その後、日本アカデミー賞も13部門中12部門獲得(最優秀主演女優賞のみ逃す)など、昨年もっとも話題になった作品だったことは間違いないようだ。

なんとなく「昭和は遠くなりにけり」という実感がある。つまり、昭和33年の世界が珍しい世代が多くなったということだろうか。まるで外国のことのように感じてしまう人が多いのではないだろうか。いや、日本のことであるのは事実なのだから、一種のパラレルワールドだろうか。

都会の人と田舎の人とでもとらえ方はちがうのではないだろうか。田舎では、まだ昭和30年代と日常生活のスタイルが大きく変わっていないところも多いはずだ。

ほぼ同じ時代の日本での出来事を描いた「血と骨」では、その苛烈なストーリーが故に時代背景の作り込みなどがこの作品ほどアピールを受けなかった。ストーリーと舞台の関係はさまざまに考えさせる要素を持っている。

ストーリーに関しては、かつて詳細なシナリオ分析も載せたから、繰り返して語ることは避けるが、この舞台にふさわしそうな人情物語をオムニバス的に配置しただけ、というのが私の感想である。

さて「三丁目の夕日2」はあるのだろうか? 柳の下にはドジョウが二匹いる、と考えるのが映画界の常なので、作られるような気もする。もし作られるのなら、前作と同じようなオムニバス形式は避けたほうがいいと思う。もう少し一本通ったストーリーがないと、続編はコストアップ、パワーダウンのジンクスを避けられないと思う。

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