映像文化を語ってみる

ハイビジョンのどこがえらいか

2010/12/28

ハイビジョンというものに対する世間の認識は「より美しい映像」だと思われるが、これは事実に反している。事実は「より細かい映像」であって、たとえば色彩だとか、動きだとかに関しては現行のSD放送と何ら変わりがないのだ。

では「より細かい映像」がどういう場面で放送をグレードアップしてくれるのか。たとえば、ワールドカップも間近だが、サッカー中継を考えればよい。サッカーの映像は基本は広めである。その広めの絵の中ではたとえば選手の表情といった細かい情報はとらえにくい。ハイビジョンになると、ここが伝わってくるのである。

逆に、放送の種類によってはハイビジョンの特質が生きないものも多い。バラエティ番組を見るのにハイビジョンは必要ないと思われる。

こんなニュースがあった。
DigitalARENAが伝えるところによると、

 イーステーションは2006年6月5日、NTT東西の「フレッツ」サービスを利用した映像配信サービス「オンデマンドTV」向けのハイビジョン・アダルトVOD(ビデオ・オンデマンド)サービスを7月に開始すると発表した。オンデマンドTVが7月からの正式スタートを予定している、ハイビジョン映像配信サービス向けに提供する。価格体系は未定。

アダルトという分野は、およそハイビジョンが生きない、どころか逆効果になるような分野ではないかと思う。

そもそも、アダルト映像というのは、イメージの世界である。
基本が性的興奮を覚えることなのであるから、当然である。
被写体を詳細にとらえることで、かえってその目的に反する結果になる可能性があると思う。

アダルト映像を見て、女優の肌が荒れていたり、尻にデキモノが出来ていたりしてげんなりした経験はないか?
それが今度は毛穴まで見えるといわれるハイビジョンで配信されるのである。
誰が毛穴を見て興奮するのか?
(別の毛穴を見たら興奮するかも知れないが…)

私なら、ハイビジョンで配信されたアダルト映像は見たくない。

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