平成徒然草

観光立国亡国論

「観光立国」というテーマで、テレビの討論番組をやってた。

私に言わせれば「観光立国」なんて愚の骨頂である。
やめていただきたい。

地方で、メインテーマとして「観光」を掲げている自治体を見ればわかる。
かつては、農林水産業をはじめそれなりの産業が隆盛で成り立っていたのだ。
そんな時代は特に観光を意識しなくても、それなりに観光客は来るし、観光産業だって不振ではなかった。

しかし時代が過ぎ、ふと気がつくと、不況や産業構造の変化、中央集権化によって、頼るべき産業が何もなくなってしまっていた。
慌てて「他に何かないか」と探し出す。

「そうだ。美しい自然風景、歴史遺跡、温泉などがあるじゃないか」
と言い出し「観光」をテーマにするようになったのだ。
ちゃんとした産業さえあれば、観光産業は二の次だったはずだ。

「観光立国」というのは、これを国家規模でやるだけのハナシである。

世界から暇人を呼び集めて、日本の美しい自然、先人の残した遺産を見せ物にすることだ。
要するに、政府が日本に新しい産業を作り出すことができないから、古くからある観光というものを掘り起こして産業としての呈を整えようというのだ。

いい加減にしてくれ。

観光産業に行政が手を貸すことじたいは悪いことではない。
しかし観光なんてものは、政府が大げさに振興させるようなものじゃない。
大々的なスローガンにして国家レベルで観光をうたいだすのは要するに「藁にもすがる」気持ちになっていることの証拠である。

-平成徒然草