平成徒然草

「破局」というコトバ

ずいぶん前、「直撃」という言葉について書いた

同じような思いを抱かせる言葉がいくつかある。
そのひとつが「破局」という言葉である。

大辞林 第二版(excite辞書)

はきょく 【破局】
今までの状態を維持できなくなること。悲惨な結末になること。
「―を迎える」

まあ、これが本来の意味だろうと思う。
「何が」悲惨な結末を迎える、という限定的なニュアンスは本来ないはず。

しかし、現在のテレビやWebで使われる「破局」という言葉は、ほとんどは夫婦関係や恋愛関係に限定されているような気がする。

デジタル大辞泉(goo辞書)

事態が行き詰まって、関係・まとまりなどがこわれてしまうこと。また、その局面。悲劇的な終局。「結婚生活が―を迎える」

ここでは、用例として結婚生活が使われている。が、特にそれに限定するという記述ではない。

しかし、「破局」でググってみなさい。そこに登場するページで、「破局」という言葉が男女関係の破綻以外を意味している例はほとんどない。

おそらくは、テレビなどで「○○と△△が分かれた」というよりは少しは言葉として洗練された言い方をしたい、ということで「破局する」という言葉が使われたのであろう。
それが、あまりにも普及しすぎてしまったので、もはや「破局」というと男女関係の破綻をあらわす言葉として定着したのだろう、と想像する。

そのうち、辞書にも「主に男女関係の破綻をあらわす言葉」と書かれ、最終的には「破局=男女関係の破綻」を意味する言葉になるのだろう。

そうすると「外交関係が破局を迎えた」などという使い方をすると、誤用だと指摘されることになるのだろうな。きっと。

大辞林 第二版大辞林 第二版(excite辞書)

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