コンテンツ評論 テレビ番組評

「ギルティ~悪魔と契約した女」を全部みた

菅野美穂主演のサスペンスドラマ。菅野は家族を殺され、無実の罪を着せられた女を演じる。復讐劇だ。

ギルティ 悪魔と契約した女

菅野美穂の芝居のうまさには定評がある。極端なキャラから、普通の人物までちゃんと演じわける演技力と表現力をもっている。
その菅野の芝居を買って、二面性を持った復讐鬼を演じさせようというわけだ。

その主人公に疑惑を抱いて接近し、彼女を愛するようになる警視庁の刑事に玉木宏。
こちらは、あんまり芝居はうまくはない。
ちなみに、また設定がキャリアとなってる。何かというとキャリアの刑事を登場人物にするのはどういうわけだ?

このドラマ、私のTwitterのフォロワーさん、特に女性に反響がすごかった。
オンエアが近づくと、このドラマについてのツイートがタイムラインにたくさんあらわれるのだ。
女性向けサスペンスとしては、成功したのだろうな。

ただ、私はあまり納得できていない。

主人公は、最後のひとりを除いて直接殺すことはせず、身内を盾にとっての脅迫で自殺させたり、だまして死なせる。
これは、視聴者の主人公への共感性を考えてそういう設定にしてあるのだろうが、それがあまりにも陳腐。

たとえば第一話。

身重の妻を持つ男を脅迫して、あらかじめ衣服に忍ばせておいた毒薬のカプセルを飲ませる。
場所は、通勤客でいっぱいの駅だ。主人公は身重の妻の背後にいて、反対側のホームにいる男に電話をかける。
「身重の妻をホームに突き落とされたくなかったら、毒を飲みなさい」と。

こんなことで人間は自殺などせんぞ。
だいたい衆人環視のもとで突き落とせば、周囲の人に目撃され、捕まるか、逃れても人相は警察に伝わるだろう。
簡単に突き落とせるはずがない。

私なら、反対側のホームにいる妻に向けて大声を出す。背後にいる女がおまえを突き落とそうとしている、と警告する。
そうすれば、当然周囲の人々は主人公をとりおさえようとするだろう。 はい、おしまい。

なのに、この男は、毒薬を飲むんだなぁ。ありえへん。

リアリティということについて、考えさせるね。
これは細部のことかもしれないが、こういうことが気になってしまうと、続いてドラマに入っていけなくなる。
大きなウソを信じさせようとするなら、 小さな本当らしさを積み重ねていかなくては、ね。

-コンテンツ評論, テレビ番組評
-, , , ,