コンテンツ評論 テレビ番組評

「黄金の豚~会計検査庁特別調査課」を全部みた

日テレ系、篠原涼子主演ドラマ。

黄金の豚会計検査庁特別調査課というのは架空の政府機関。
実在の会計検査院をモチーフにして、税金の使途について不正を追及するチームである。
篠原涼子演じる主人公は、仮釈放中の詐欺師で、特別なスカウトで調査官に抜擢されてそのチームに加わる。
(仮釈放中の身では本来公務員になることはできず、正体を隠している)

ここで気になるのは、米倉涼子主演の「ナサケの女~国税局査察官」との関係。

あちらは税金を納める側の不正を暴き、こちらは税金を使う側の不正を暴く、という具合に、どちらのドラマも「税金」がキーワードとなっている。

おまけに主演女優がどちらも「涼子」というファーストネームで、涼子対決などと言われたものだ。

「ナサケの女」は元ヤンの査察官、こちらは元詐欺師の調査官、という具合にはみ出し者の設定も同じ。
妹とその同僚とか、弟分とかが私的な助手をつとめるという設定も共通していた。
それにしても「黄金の豚」というメインタイトルは何なんだろう?
どうやら国庫(国民の貯金箱、というイメージ)のことを意味しているらしい。
ビジュアルとして、ドラマの中にそれを象徴するような金色のブタの貯金箱も登場するのだが、ピンとこないタイトル。

ひとつ気になることがある。

今クールの「不正や悪を追及する」タイプのドラマは、ほとんど、その最終的な追及の対象や黒幕として「政治家」が登場してくる。
「黄金の豚」では総理大臣、「ナサケの女」では大物代議士、「検事・鬼島平八郎」でも与党幹事長、まだ完結していないが「ギルティ」でも法務副大臣というのが最後に出てくる。

いや、今年にかぎったことではないだろう。
ずっと、ドラマに登場する政治家で、よいイメージを持つ人物というのは見ていない気がする。

日本は政治家が尊敬されない国のようだ。
政治家というのは、私腹をこやし、金に汚く、身内の犯罪をもみ消し、場合によっては人に死を命じるような非道な存在なのだろうか。
こういうドラマを見て育った子どもたちというのは、政治家に距離感を感じるにちがいない。
当然、政治の道を志す子どもたちは少なくなるだろう。
世襲政治家がはびこる背景にはこういうこともあるのかもしれない。

現実の政治家があまりに酷いから、その投影としてこうした政治家像がドラマに登場するのだろうか。

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