ネットとコンテンツの関係論

韓国テレビ局の試み

2010/12/28

ここへ来ても、オンライン映像サービスについてのニュースが途切れない。
多くは、動画投稿・共有サービスの開始についてである。

CNET JAPAN(8/22)が伝えるところ
によると、

 えびテレビは8月22日、動画共有サイト「EbiTV!」を一般公開し、本格的にサービスを開始すると発表した。

 EbiTV!は個人が撮影した映像を投稿できる動画共有サイトだ。無料のユーザー登録をすれば、1ファイル100Mバイトまでの動画をアップロードできる。現在、合計アップロード容量は無制限となっている。動画はニュースやスポーツ、ペットなどのカテゴリを設定してアップロードができるほか、アップロードしたユーザー以外には公開しない、プライベートモードも用意する。

IT Pro(8/18)が伝えるところによると、

 ビック東海は2006年8月18日、動画を投稿、共有できるコミュニティサービス「みなくるビデオ」のベータ版を開始した。

 利用するには無料登録が必要。登録をすると最大100MBの自らの動画コンテンツを公開できるマイページを持てる。1ファイル当たりの容量制限は最大 10MBまで。アップロードできる形式は現時点ではWMV形式のみ。公開されている動画コンテンツに対して、コメントを投稿したり、評価したりできる。

これらのサービスを詳細にみたわけではないが、ほとんどYouTube追従型とみられ、先行サービスに対抗するための明確なアピールポイントは薄いように思う。

ところで、投稿系ではないが、面白いサービスの試みがはじまったようだ。それも、日米ではなく韓国での話である。

MYCOMジャーナルが伝えるところによると、

韓国のSBSiは22日、民放放送局の「SBS」Webサイトにある放送コンテンツを、ユーザーが自由に編集できる「NeTV」の本サービスを開始した。SBSiは、SBSのデジタルメディア関連の業務を担当している企業だ。
(…)
NeTV の最大の特徴は、SBSサイトにある全ての映像および画像などの放送コンテンツを、ユーザーが好きなように編集できるという点にある。Webサイト上で利用する編集ツール「NeTVスタジオ」を利用し、映像同士を切り貼りしたり、映像や画像に効果を加えたり、字幕を挿入したりといった編集作業を楽しめる。

日本でもフジテレビが系列会社による「ワッチミー!TV」の運営に乗り出しているが、こちらの試みのほうが自然である。なにしろ、テレビ局は動画コンテンツを豊富に持っている。それを放送やDVD出版などばかりでなく、ネット上でもユーザーが利用できるようにするほうが、ユーザーから投稿をつのるよりは自然だろう。

気になるのは有償か無償かという点である。

利用料は動画の閲覧料による。つまり動画が無料で公開されている場合には無料、有料で公開されている場合には有料で編集が可能ということになる。

そして、ここで編集した動画はNeTVサイト内にある「マイギャラリー」に保存されるので、他のユーザーたちに向け公開することもできる。SBS以外の Webサイトでの公開は不可能だが、映像の場所を示すURLをコピーして外部サイトからリンクすることなら可能となっている。

YouTubeのようにタグを発行して外部サイトに貼り付けることは不可能なのが残念である。

これからのテレビ局は、放送した映像を何らかのかたちで再利用することが常識となるだろう。すでにドラマ等はDVDとして出版されることが当然となっているが、バラエティや生活情報番組など、一過性のものに関しても、しばらくの期間はネット上で公開していいのではないだろうか。

いや、画質等に明確な差別化をすれば、ドラマ等も放映後しばらくの間ネット上での公開を行うようにしてもいいのではないだろうか。期間はたぶんDVD発売まで、ということになるだろうが。

そうすれば、たとえば連ドラを一話分見損ねただけでストーリー展開がわからなくなり、興味を失うといったロスを防ぐことができる。有償にして会員制にするなどすれば、費用の回収もできる。

日本のテレビ局もYouTubeなどに対して削除要請ばかり出していないで、そうしたユーザーのニーズが存在することに向き合って考えるべきではないだろうか。

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