プロ野球雑感

2010前半戦を終えて阪神タイガースを振り返る

2010/12/07

オールスター前最後の試合を終えて、プロ野球はいわゆる折り返し点に達した。

阪神のここまでを振り返ると、首位と0.5ゲーム差の2位。十分に優勝を狙える位置にある。
調子を落としている首位巨人にくらべて、勢いも落ちていない。
「よく戦った」と言わせてもらいたい。

4位とふるわなかった昨年とくらべて、今年は大きくチームの色が塗り替えられたシーズンだった。
キャンプ期間中から強打打線を期待されながら、開幕当初は今ひとつ歯車がかみ合わない感じがあった。
今考えてみると、それは脱皮の時期だったのだろう。
交流戦ぐらいから徐々に歯車がかみ合うようになり、リーグ戦再開後はぐっと調子がよくなった。

ひとつには、金本のフルイニング出場断念がエポックになった。
それまでの金本を主軸に据えた打順構成が完全に転換を余儀なくされ、逆に打線を意識する結果となったわけだろう。
もともと、阪神打線の特徴は「つながり」だ。
走者をためてホームランで返すという攻撃ではなく、ヒットヒットの畳みかけで得点していくパターンだ。
しかし開幕当初はどちらかというと長打中心の期待され方をしていたような気がする。
それが、交流戦以後は「つながり」の中に「一発」もある、という、ある意味理想的な攻撃ができるようになった。

象徴的なのがブラゼルの打撃である。
本塁打王を狙えるほどの長打力を持ちながら、かならずしも長打にこだわらない。
状況に応じて軽打を織り交ぜて、後続打者へのつなぎもできる。
もちろん、チャンスさえあれば一発で劇的に状況を変える打撃もする。

2番打者平野の成長もあるだろう。
とうとう前半戦を終えて首位打者に立った。
ここまでほぼスランプなしの高打率を維持してきている。
2番という容易ではない打順でここまでの活躍を見せたことが、チームの比類ない攻撃力を支えている。

もちろん、マートンの活躍も言うことがない。
このまま、マートン、平野で首位打者を争ってほしい。

阪神打線は、中に日替わりで調子の良し悪しが目立つ選手がいるものの、ほぼ言うことなしの状態だ。
願わくば、このまま終盤までこの調子を維持していってほしい。

ところが投手陣は、それほど順調ではない。

開幕前と序盤で、安藤、岩田、能見の先発三本柱がそれぞれ戦線離脱をした。
先発投手の不足は、まだ解消されたとはいえない。

それでもここまでなんとか戦えたのは、久保の奮闘、緊急獲得したスタンリッジの成功によるものだ。
もちろん、若手として鶴が上がってきて、ほぼローテに定着したことも大きい。
しかし、まだまだ若手の挑戦機会は多いはずなので、ぜひ首脳陣には残り一枠での若手登用をお願いしたい。

中継ぎ投手に関しては、いまだに頭を悩ませる場面が多い。
ここまで中継ぎのMVPといえば2年目の西村。
使いすぎとの批判も多いが、すごい資質を持った投手なので西村は藤川球児の後継として育ってほしい。
左の中継ぎ不足によるものだが、ルーキーの藤原が一軍定着の活躍を見せていることも見逃せない。
久保田、渡辺が復活のきざしを見せているが、まだ安定とはいかないので、監督の采配が重要だ。

折り返し点を越えて、セリーグはほぼ上位三チームに絞られてきた。
これからは気を抜くことができない戦いが続く。
でも焦って首位ばかり見ないでほしい。
気がつくと中日がひたひたと静かに近づいてきている。

決戦は9月と心得て、コンスタントに勝てる試合を取っていけば、勝機は必ずある。
期待してまっせ!

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